あたまにおちてくることばを。

                   
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森の王女/詩
「森の王女」




土曜日には
きっとすてきなニュースがやってくるから
早く家にかえらなくちゃ
ゆうびんだけが
わたしにニュースを運んでくれる
お昼には
おかあさんがパンを焼いて
サラダを作って
スープを作って
わたしの好きな食器を出して
家族みんなでいっしょに食べる
甘いコーンのスープから湯気がたって
パンにバターを塗ってもらって
なぜか中華風のハムサラダと
甘い甘いカフェオレ
日曜日の昼間には
インスタントな幸せの象徴
のような番組がテレビで流れて
その音から逃げるように
わたしは外へ出て
自転車をこいで
どこまでも行って
山ばかりに囲まれた道路で
どこにも行けない
自分がいるの
誰もいない
車もいない
アスファルトの道路の上で
自転車に乗って
馬に乗って
王女様になる
森は何にも言わないけれど
その視線はとても強くて
息苦しいの
だんだん家が近づいてきて
馬はいなくなり
わたしはもはや王女じゃなくなって
自転車に乗って
家に帰るの
家族が住んでいる家に帰る
その家は20年後に消えるのよ
そのことをわたしは知っているの









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